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2008年02月 アーカイブ

2008年02月16日

竹垣施工例 建仁寺垣の作り方

 文京区本駒込にある定泉寺様で建仁寺垣を施工させて頂きました。ご住職の、「路地を歩く人に少しでも温かみを感じて欲しい」という願いが込められています。

この路地は、近隣にお住まいの方々の通勤や通学のためのぬけみちとなっていて、かなり多くの方が利用されます。コンクリート塀を自然素材の竹垣に変えたことで、工事中、たくさんの方から激励を受けました。歩いていて気持ちが良いという声が特に多かったです。


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建仁寺垣は、遮蔽垣の中では最も多く用いられる垣根です。美しさに加えて、構造上の無駄の無さ、耐用年数も兼ね備えています。スタンダードなのにあらゆる意味で視覚的効果を発揮します。
 上の写真では、横に渡した半割の竹(押縁)が遠近感を際だたせます。
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上の写真は裏門側ですが、押し縁の間隔が路地側とは違い、おとなしいイメージを受けます。このように横に渡す押し縁の間隔(割間)によって同じ種類の竹垣でも、様々な表情になります。
竹垣の善し悪しは、高さ 割間 竹の太さ等の設定が施工現場とマッチしているかによって左右されるといっても良いでしょう。
 それでは施工過程を紹介します。
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 柱を立て、骨組(胴縁)を取り付けていきます。
通常は、胴縁にも竹を用いますが、垂木に防腐剤を染みこませたものを用いました。耐用年数が増し、縦に並べた割竹(立て子)のばらつきも抑えられます。この胴縁を取り付ける段階で割間を吟味します。
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ほぞをきって胴縁を差し込むことで強度に差が出ます。
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真竹の山割り(立て子)をかきつけていきます。
竹は上に行くに従って細くなるので、垂直を確認しながら天地交互にかきつけます。
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竹の節を美しくちらす(節がそろわない)ことにも気をつかいます。
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今回は両面建仁寺垣なので、同時に裏面もかきつけていきます。
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裏面は、間柱が見えるので違った印象を受けます。
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次に押縁を取り付けていきます。
 半割竹の元末が交互になるように割り振ります。
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裏側は、一段おきに州浜形式の押縁とした。(細く裂いた竹を重ねて用いたもの)
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笠竹(玉縁)の取付の様子。
玉縁と押縁では竹の割り方が違う。基礎的なことですが出来映えにかなり差が出ます。
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棕櫚縄で結束するのが一般的ですが、代わりに銅線で仕上げました。すっきりとした建仁寺垣が完成しました。
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表側と裏側でイメージを変えています。
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 近年天然素材の竹垣が減ってきました。町の景観や、邸宅の印象を暖かで、人情味ある景色に変える竹垣をもう一度見直して欲しいと願っています。
 定泉寺様、大変有難うございました。

2008年02月20日

樹木治療(サクラ) 酸素管埋設による樹木活性化作業

 この度、サクラの木を少しでも元気にしたいという思いで樹木活性化のための作業を行いました。
写真のように、現場のサクラの根本には砂利が敷き詰められており、長年にわたって踏み固められている状態です。サクラの根の上に平均で20~30センチの固められた砂利の層ができてしまっています。いわば、コンクリートで蓋をされたような状況です。お花見でにぎわうソメイヨシノの地表には、このように踏み固められた地盤が多くみられます。サクラの寿命にもかかわる深刻な問題です。

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サクラは根の浅い浅根性の樹木なので、根が集中している地表近くを踏み固められると根の伸長に傷害をきたします。特に、根に供給される酸素が絶たれ、窒息状態になるのが問題と考えました。根が生きていくためには、水だけでなく大量の酸素が必要です。根の先端にある細根から、水と共に水に溶け込んだ空気のなかの酸素を吸収して呼吸しています。空気が土壌に入り込まないと微生物やミミズも繁殖できないので、有機分が分解されず、養分も供給されなくなってしまいます。
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地下の根の善し悪しは、地上部の枝や幹の生育と相関関係があります。根から十分な水分、養分、酸素が吸収できなくなると写真のように枝がれや幹のうろができてしまいます。
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木は、大きくなればなるほどたくさんの養分や水分を必要とするので、根の善し悪しが木の健康の善し悪しを決める最大の要因となります。

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今回の作業では、根と土壌に酸素や水分が供給されるよう60~100センチの酸素管(DOパイプ)を使用しました。目詰まりしにくく、効果が持続する供給口となります。夏場には水やりの管としても利用できます。
また、併用してグリーンパイルと呼ばれる打ち込み式の肥料を用いました。ゆっくりと肥料分が溶け出していく肥料で、掘り返しにくい場所で重宝します。

作業工程
ダブルスコップを使って深さ1メートルほど掘ります。固い地盤なのでかなりの重労働です。
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穴の中に酸素管を入れます。
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酸素管と地盤の隙間をバーク堆肥で埋めます。
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地上部に専用のキャップをかぶせ、その脇にグリーンパイルを打ち込みます。
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堆肥を混ぜた土で埋め戻します。
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人がたくさん歩く場所なのでつまずかないように高さを調整し、砂利を戻しました。大木なのでサクラ1本につき8カ所くらい施工します。

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いたってシンプルな工法ですが、前年同じ工法で治療した樹木にはかなりの効果が見られました。
狭いスペースに植栽する場合などは、植え付けの段階で酸素管を入れておくとより効果的です。
 また、サクラの剪定についてですが、今回のように、枝葉を維持するだけ根に力の無い木は、遠くに枝を伸ばすよりも、幹に近いところから出た若い枝を育てることが大切です。サクラ切る馬鹿などと云われるように、切り口から腐りやすい木ですので無理はできませんが、時には若枝との更新も必要です。

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